【失敗談】法人成り後に個人事業主時代の「予定納税」の通知が‼予定納税のしくみと減額申請

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法人成り(個人事業主から法人への移行)を果たすと、設立手続きや口座開設、社会保険の加入などに追われ、「これでようやく個人事業主としての仕事は一段落した!」とホッと一息つきたくなりますよね。

しかし、「個人事業の廃業=税金の処理がすべて終わり」ではありません。

今回は、私が法人成りした翌年に直面した「所得税の予定納税通知」をめぐる失敗談と、その後の税務署とのやり取りについて詳しくお伝えします。

 




法人成りしたのに「予定納税」の通知が届く理由

昨年法人成りを行い、個人の確定申告も済ませて晴れ晴れとした気分でいたある日のこと。ふとe-Taxを開いてみると、そこに新着メッセージが届いていました。

「所得税の予定納税のお知らせ:〇〇円」

一瞬、「えっ、もう法人化して個人事業主の確定申告も終わったのに、なぜ個人宛に税金の請求が来るの?」と頭が真っ白になりました。

※予定納税のお知らせは通常「紙の通知書」が自宅に郵送されますが、e-Taxで確定申告をする際に「電子交付」を希望する設定(チェック)をしていると、紙は届かずe-Taxのメッセージボックスのみに届く仕組みになっています。紙が来ない分、メッセージボックスを見落とすと気づくのが遅れてしまうので注意が必要です。

記憶にないのですが、おそらく私はこれにチェックを入れていたのでしょう。紙の通知書は届きませんでした。

予定納税とは?

予定納税とは、前年分の所得税額(予定納税基準額)が15万円以上ある場合に、その年の所得税の一部をあらかじめ前払いする制度です。

  • 第1期(7月分)の納付期限:7月1日〜7月31日まで
  • 第2期(11月分)の納付期限:11月1日〜11月30日まで

前年の個人事業でしっかり利益が出ていた場合、たとえ今年法人成りして個人所得が激減(またはゼロ)になる予定であっても、税務署側は「前年の実績」を元に自動的に予定納税の通知を送ってきます。

ダメもとの強引な行動

通知に気づいた時には、すでに1回目(第1期)の納付期限を大幅に過ぎていました。慌ててネットで調べると、ある対策を見つけます。

「廃業や法人成りで今年の個人所得が大幅に減る場合は、『予定納税額の減額申請』を出せば支払いを免除・減額できる」

「これだ!」と思ったものの、これにも提出期限が!

 




減額申請にも「提出期限」がある

予定納税の減額申請書には、以下のように明確な提出期限が設けられています。

  • 第1期分の減額申請期限:7月1日〜7月15日まで
  • 第2期分の減額申請期限:11月1日〜11月15日まで

(※第1期の状況変更や、第2期から減額したい場合は11月15日までに提出します)

気づくのが遅かったため、減額申請の期限をも過ぎていたのですが、ダメもとで税務署に郵送してみました。(書式はこちら 国税庁のサイトからダウンロード)

数日後税務署から1本の電話がかかってきました。

税務署:「お送りいただいた減額申請書ですが、提出期限を過ぎているため受理することができません」

ダメもとでの提出とはいえ、やはり受付不可との回答。ここから事態を収束させるための手続きに入ります。

税務署からの指示と実際の解決ステップ

期限を過ぎた減額申請書は「そのまま無効」になるわけではなく、正式な取り下げ手続きを行う必要がありました。指示に従って進めた手順は以下の通りです。

1. 「減免申請の取り下げ書」を作成して提出

この「取り下げ書」には決まった公的なテンプレート(様式)はありません。税務署の指示に従い、白紙やWord等で以下のような文面を作成し、署名・捺印の上で提出しました。

【取り下げ書の文面イメージ】

令和〇年〇月〇日付で提出いたしました「所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請書」につきまして、提出期限を経過していたため、本日付で当該申請を取り下げいたします。

2. 通知された予定納税額を全額納付

期限が過ぎている以上、本来通知されていた予定納税額を速やかに納付するしかありません。延滞税が発生するリスクもあるため、確認後e-Taxからすぐに指定の金額を納付しました。

「期限内の減額申請」が圧倒的にラク!

今回の件で予定納税の仕組みを調べる中で、非常に重要なことに気づきました。

本来、個人事業を廃業して会社から役員報酬をもらう形になれば、個人の税金計算は会社の年末調整だけで完結し、わざわざ確定申告をする必要はありません。

しかし、予定納税を納付してしまうと、一度納めた予定納税を清算して払い過ぎた税金を返してもらう(還付を受ける)ために、翌年『個人の確定申告』が必須になってしまうのです。

つまり、期限内に減額申請を出して支払いを回避する方が、手元の資金繰りも圧迫されず、余計な確定申告の手間も省けて圧倒的にラクなようです!

ただし、確定申告をする予定がある人にとっては、予定納税をしてもしなくてどちらでもいいのでしょうが、やはり手元の資金繰りが圧迫されることを考えれば、減額申請したほうがスッキリしそうですね。

 




今回の体験から学んだ3つの教訓

法人成り後の今回のトラブルですが、個人事業主・法人経営者として非常に大きな学びがありました。

  1. e-Taxで「電子交付」にしている人はメッセージボックスを定期チェック! 紙の通知が届かない設定になっている場合、e-Taxを見落とすと手遅れになります。特に6月下旬〜7月頭は要注意です。
  2. 「減額申請」は期限(7/15・11/15)厳守! 法人成りで個人所得が減ることが分かっている場合、通知が届いたらすぐに減額申請の手続きを進めることが一番の近道です。
  3. 期限を過ぎて納めた予定納税も「還付」で戻ってはくる 減額申請が間に合わず予定納税を納めざるを得なくなった場合でも、決して「払い損」になるわけではありません。翌年に行う個人の確定申告(清算)で「既納付税額」として申告すれば、納め過ぎた分はきちんと還付金として口座に戻ってきます。

まとめ

法人成り直後は、法人の決算期や役員報酬の設定、社会保険の手続きなどに意識が向きがちですが、「個人の所得税の予定納税」という意外な落とし穴が潜んでいます。

期限を過ぎてしまうと、私のように「一度満額を払い、翌年還付を受けるために確定申告をする」という二度手間な作業が入ってしまいます。

これから法人成りをする方、または法人成りして1年目の方は、通知が届いたらすぐに「減額申請の締め切り(7/15、11/15)」を確認し、忘れずに手続きしてくださいね!

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