最近は、『終活』とか『エンディングノート』とか言う言葉をよく耳にする。
エンディングノートとは、自分が亡くなった時に家族が困らないように、意思や情報を記しておくもの。
各地で終活セミナーが開催されたり、終活をサポートするプランナー養成講座などもあるようだ。
今や終活ブーム。
まだ現在進行形であるが、私も作ってみた。
エンディングノート作成
中身はこうだ。
銀行口座・証券口座
クレジットカード
生命保険・火災保険
墓の所在地
葬儀・法事に関すること
預貯金口座やクレジットカードなどは、ただ書けばいいのでスラスラと書けた。
私が持っている僅かばかりの資産を、1円たりとも無駄にしてほしくないという願いを込めた。
墓の所在地までは書いた。
子どもたちに「お墓どこにあるんだっけ?」などと言ってもらっては困る。
厄介なのは『葬儀・法事に関すること』だ。
タイトルだけ書いて止まっている。
エンディングノートの記入例には『本人の希望』という欄があった。
今までの経験では、葬儀はその土地の風習に沿って執り行ってきたので、本人の希望なんかあったもんじゃない。希望を言ってと言われるならば・・
葬儀を『やる』か『やらないか』だったら一応やってほしい。
費用は、極力抑えてほしい。故人に対する思いとか世間体とか無視してもらって結構。
とりあえず、この程度しか思いつかない。
一般的なエンディングノートは、預金口座やクレジットカードの他に、相続のことや葬儀の希望、法事のことや親族リストなど、実に30項目にも及ぶものもある。
開いたとたんに閉じてしまいそうだ。
私のエンディングノートは、A4サイズ1枚。
パソコンで作っているが、まだまだ余白だらけだ。
とてもとても、こんなノートは埋められそうにない。
義父のエンディングノート
数年前に、一人暮らしをしていた義父が82歳で亡くなった。
癌を患い、本人も覚悟をしていたのだろうか、そっと渡された1枚の紙。
今で言う『エンディングノート』だ。
中身は
預貯金口座の他に、葬儀や法事の段取りと住職さんに支払うお布施の金額などが事細かに記されていた。
葬儀や法事に関してはその土地ならではのもので、自分の希望というよりも残されたものが困らないように配慮されたものだ。
他は、自分が持っている高価そうなもの一覧。
几帳面だった義父らしい。
お陰で葬儀も、その後の法事も滞りなくできた。
・・・で?
・・・次は?
義父のエンディングノートには『財産分与』のことは一切書かれていなかった。
家や土地、お金のことは全くだ。
『仲良く分けてね』
というのが父の希望だったのかもしれないが、ここだけは書いていてほしかった。
葬儀の段取りのように詳細を!
とりあえず、分けられるものは分けた。
未だに残っているのが家と土地。
思い出の詰まった家、だけど誰も住まない家。
嫁の立場では「処分したら」などと軽々しくは言えない。
エンディングノートに一言でも書いてあったらな~!
これ必須だよな~!
と実感する。
DIE WITH ZERO
ビル・パーキンスの著書『DIE WITH ZERO ゼロで死ね。』
これは、人生の早いうちにいい経験をし、自分が稼いだお金は死ぬ時までに使い切る~という話。
相続で悩むのは相続するものがあるから。
いっそのこと、このDIE WITH ZEROが言うように資産0ならば頭を悩ませることもないだろう。
だが、いつ死ぬかわからい分『お金の使い方』には頭を悩ますだろうが・・
とりあえず、私のエンディングノートも『財産分与』というタイトル部分を作ってみた。
私もDIE WITH ZEROの考え方が好きだが、私の一存では決められない。
夫と相談しなければ。
夫とはたまにしか合わない。
『今度でいいかっ!』と先延ばしになる。
現在のところ、私のエンディングノートは墓の所在地までで止まっている。
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