ゲストハウスを始めて6年になる。
いいことも悪いことも、不思議なことも含めていろんな『思い』を経験してきた。
部屋が散らかっていることや、忘れ物が多いことにはだいぶ免疫ができてきた。
だが、これだけは6年経っても不思議でならない。
私のゲストハウスは、洗濯機を有料で提供している。
有料といっても、コインランドリーのようにコインを入れたら動くようなものではなく、洗濯機の上に料金箱を置いているだけの『あなたの良心におまかせします』的なものだ。
1棟貸し切りタイプなので、自分たち以外は誰もいない。誰も見ていない。
それでも多くの人が、洗濯機を使ったらお金を入れてくれる。
たまに・・・
5組に1組、いや!そこまで多くはない。
10組に1組、いや!そこまで少なくない。
7,8組に1組の割合でお金を入れてくれない人がいる。
洗濯機を使ったことがばれないと思っているのかもしれないが、ちゃ~んとばれている。
コロナが流行りだして無人販売店が増えた。
それと同時に、お金を払わずに持ち去る盗難が増えた。
Smart FLASHの記事によると
東京未来大学の出口保行教授はこう語る。
Smart FLASH
「無人販売店は『匿名性』が高く、犯罪者は、防犯カメラが設置してあったとしても「自分が誰であるかはわかるはずがない」という意識が強く働くのです。こういった場合、防犯カメラが犯行を抑止するように機能しません」
とのことだ。
うちの場合、予約の際に住所氏名電話番号を入力してもらっているので『どこの誰』がはっきりわかっている。
にもかかわらず料金を入れない人は、何???どうしたの???
小さなゲストハウスで洗濯機を提供しようとすると、このやり方が精いっぱいだ。
無賃使用があることは想定内だが、それでもモヤモヤは残る。
せっかくの旅なのに
わずかばかりの罪悪感を抱きながら、チェックアウトすることになるだろう。
もったいないと思うのだが。
片や、料金箱に多めに入っていることもある。チップ的なものだろうか。
ある時は、10円玉や1円玉がジャラジャラ入っていたこともあった。
かき集めたのだろう。
数円足りないが、努力は伝わってきてクスっと笑いが出る。
先日、うちと同じような形態のゲストハウスに宿泊した。
洗濯機の使用も有料で、同じく料金箱が設置してあった。
うちと同じ乾燥機付きの洗濯機で、うちより100円安かった。
もしかして、100円安かったら無賃使用はなくなるだろうか?
いや!
高くても払う人は払うし、安くても払わない人は払わないだろう。
モヤモヤは残るが
とりあえず、洗濯機の提供は今のまま続けていくとしよう。
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